2017/09/14

012. スキーと自転車

スキーを始めてからずっと気になっていたことのひとつが
「ポジション」。
よく、スキーの真上に斜面に垂直に立って滑り続けるのが一番大切と言われていて、私もそう思っていました。

娘とスキーを始める前に私は、
ゲレンデを自転車で駆け降りるいわゆるダウンヒルという自転車遊びに夢中になっていた頃がありました。
長野県の富士見パノラマスキー場は夏場にゲレンデや林間コースを自転車コースとして開放し、さながらダウンヒルの聖地といった感じで多くの自転車好きが集まります。

コースには曲がりくねったヘヤピンカーブや恐ろしいほどスピードが出る直線やジャンプがあり、自転車を走らせるあらゆるテクニックが必要です。
もちろん私はスピードも出せない上に、ヘヤピンも上手く曲がれませんでしたが…

仲間のひとりにコーナーリングがとても上手な友人がいたので、彼の走りを真似しようと置いていかれないよう後ろをよく必死に走っていました。何度か彼の後ろを走るうちに自転車捌きが私と全く違う事に気がつきました。
うまく表現できませんが、彼はコーナーというコーナー全てで頻繁に「前後」に動いていたのです。
体重の重い私は直線でなんとか追いつけますが、コーナーの度に離されていた私はブレーキを掛けることと左右に動くことしかしていませんでした…

走り終えてから彼にその事を聞いてみたところ、
「確かに前後に動いているかもしれない」と笑っていましたが、
「意外とスキーの練習にもなるんだよね!」と突然スキーの話を始めました。
今ならばなるほど、と少しは思ったのかもしれないのですが、当時はまるっきりわかりませんでした…。


自転車を乗る時、皆さんはどうやって乗っていますか?
走り出す時にはペダルを漕いで、曲がりたい時にはハンドルや自転車そのものを傾けて曲がる。
少し上手になってくると、自転車の傾きだけで簡単に曲がってしまう人もいます。
でも身体はサドルに預けたまま
この時「ポジション」はど真ん中のままです。

いっぽう、あの彼の走りはというと
ど真ん中のサドルには一瞬たりとも体を預けず、素早く小刻みに、けれども確実に体を前後左右に動かし続けていました。
左右に動くのはなんとなく理解できます。
しかし、前後に体重移動していたのには驚きでした。

どっしりとサドルに全体重を任せている私の自転車とは対照的に、ヘヤピンカーブで一瞬ゆっくりになったかと思いきやビュンッとコーナー出口でもの凄い加速をして次のコーナーへ消えて行ってしまう…
それが前後に体重移動する彼の走りでした。


スキーを始めてから、娘と一緒にターンの練習をする時は娘には何かしらテーマを決めて目標みたいな事を言うようにしています。
スキーを始めた頃は、ひたすら板を踏んで!と言い、
小学生になった頃は、外板に体重を目一杯乗せて!も加え、
3年生になった頃は、ターンの最後にはビュンって行って!と加え、
4年生になった頃は、前後運動を使って曲がって!と。
TOPから順番にテールまで板を使ってビュンって曲がって!と、もう毎回のように言うようになりました。
そして、絶対にターン開始から終わりまで同じスピードで曲がらないこと!を徹底して言っています。
自転車の彼の走りは、きっとスキーのターンにも応用できるはずだと信じ…。
私の下手くそな自転車のようにはなって欲しくないからです。

自転車の彼のようにスパッとターンを終わらせて、次のターンへ真っしぐら…
いつの日か娘にはそんなターンが出来るようになって欲しいです。

016. スキー雑談…その2(エッジング・角付け)

今日は【エッジング(角付け)】について… エッジングを考える時は2つの重要な点があると思っています。 1つ目は、【雪面にエッジを食い込ませエッジを使いこなす技術】 これは言い換えると、まず覚えなければならない大前提の技術と言えるかもしれません。 エッジングとはこうい...